“Man polishing a fridge, Man keeping fire to boil 225L soup and disposed objects.” 
 performance and mixed-media installation
 2018






 [ 路上に転がっていた日用品 ]
 [ 冷蔵庫を磨き続ける男 ]
 [ 大量のスープを煮込むため、火を保つ男 ]


ここには、壊れて使えなくなった日用品と、二人の単純行為に没頭する男たちが存る。

一人の男は、冷蔵庫の表面を工具で磨き続ける。もう一人の男は、スープを煮込むためにうちわで火を扇ぎ続ける。
狭いカゴに冷蔵庫と一緒に幽閉される、かまどと225Lの大きな料理鍋でスープが煮立っている、といった状況が、男たちに単純行為との対峙を迫る。

単純な行為をひたすら反復するうちにだんだんと、何も考えなくとも体が動いている状態になる。それは、皿洗いを続けている時に起こるような。男たちは自身の体の一部が、主体的なコントロールの外で勝手に作動していく様を、単純行為の中で明滅的に実感する。

日用品は壊れ、捨てられることで与えられた機能を置き去りに、男たちは自身の体の一部が自分のものではないような実感をし、
この場においてそれぞれの存在は、人間の主体的な機能決定とは関係のないところで振る舞い、併存する。



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