"ミズスマシの唄 /  “a song by a whirligig beetle"
 two channel video [15:37] 
 2018






塗装室で、テープを使い体と目をぐるぐる巻きにし、マイクを額に取り付け、「音」を媒介として部屋の中のオブジェクトと関わる。
立てた音は録音と再生を繰り返し、段々と増幅する。
増幅していく音によって周囲を知覚する余地を失っていく中で、何者でもない存在としての自分を表出させる。

---
換気扇の音、
スプレーガンの音、
水道の音、
扉の開閉の音、
塗料缶が落ちる音、
棚の軋む音、
マイクの音、
---

映像が撮影された場所は塗装をする為の部屋である。部屋の中には塗装する為の備品がごちゃごちゃと置かれている。

左の映像では椅子のパーツを塗装する。
右の映像では、手袋とテープを使い目や耳、肌を覆い知覚を制限する。その代わりに、新しい知覚器官として、額の上にマイクをつける。マイクをぶつけ、その感触と音を聞くことで周囲への認識を行う。

マイクで立てられた音は音響機器によって録音と再生を繰り返す。段々と重ねられ飽和していく音の中で、自分がどこで音を立てているのかを認識できなくなっていく。
音が部屋に飽和し一塊の音になった時、私は周囲に対する解釈を失う。




Back to Top